きもちが楽になりました〜その生きづらさ、手放せます〜成瀬敦史

「発達障害者 × 健常者 × 支援者」のトリプル視点。生きづらい誰もが実践できる自分らしい人生への5ステップ①ととのえる②やめる③えらぶ④のばす⑤おぎなう【大阪】

高次脳機能障害者をパートナー(配偶者)に持つ方の苦労〜小室哲哉さん引退会見から〜

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高次脳機能障害の妻KEIKOさんを介護する小室哲也さんの引退会見を見て、雑感を書いてみたいと思います。
あえて、まとまりもオチもつけませんが、当事者ならではの文章から何かを感じていただければ幸いです。


僕は、交通事故による脳挫傷と2度の開頭手術による高次脳機能障害のために、たくさんの人に迷惑をかけてきました。
また、離婚の憂き目に遭いました。

前職の職場では、障害が影響して仕事が上手くいかず、人間関係が悪くなり、うつ病にもなりました。
公務員業務の大方を占める精密多量な事務作業が上手くできずに、周囲の人達にたくさん迷惑をかけました。
また、高圧的人格への変容から、自分の得意なプレゼン絡みの仕事の時は偉そうにして周囲を威圧することで、弱い自分を守ってきました。
当然、たくさんの人達に不快な思いをさせました。
16年間も経ってから障害に気づいてリハビリを始めた折には、出来る範囲に渾身の謝罪行脚をしたものです。

僕が自分の障害に気づき、生まれ変われたのは、離婚後のことです。
今の妻さとみんに出会い、彼女が気づかせてくれたからです。
そして、障害のせいにするのではなく自分を変えようとする僕に、真剣に寄り添ってくれたからです。

僕が交通事故に遭った1997時点では、日本の医療に「高次脳機能障害」というものは普及していなかった。
医療ミスで見過ごされたのではなかったそうです。

離婚する少し前、前妻から「大人の発達障害」を疑っていることを告げられました。
(その時、既に二次障害のうつ病等に10年弱も苦しんでいた僕のことを前妻がどう思っていたのか、今となってはわかりません。)
当時の僕は疑いに反発し、「僕は障害者なんかじゃない!」と意気込んで、うつ病で当時通っていたメンタルクリニックに検査を依頼。
その結果、「ADHD的な特性を持っている」と診断されました。

しかし、当時の僕は、前妻に怒り、自分に原因がないことを主張したかったため、「〜的な特性」ということは「そのものズバリのADHDではない!」と歪曲解釈して自分を納得させてしまったのです。
検査結果については前妻に伝えたものの、障害疑いについては互いに突っ込んだ話にはなりませんでした。

それでも僕は、自分の障害を受容できないなりに、自分を変えようと死にものぐるいでがんばりました。
吐くほどに自分の醜さと向き合いました。
「僕の悪いところを改めるから、もう一度やりなおそうよ!」と訴えたつもりです。
「自分の悪いところ&改善方法リスト」まで作って、示しました。
示すだけでなく、必死で実行しました。
しかし、変われなかった僕の心身は限界を迎え、ついに自ら離婚を申し出ました。
そして、離婚同意書のもとに協議離婚が成立。
愛する子どもふたりを残して、僕はひとりぼっちで家を出たのです。
(今となっては前妻を責めるつもりはありません。彼女もがんばったし、苦しんだし、仕方なかったと思っています。)

その後、理学療法士かつ脳のエキスパートである さとみんが、交際を始めてまもなく、僕の立ち居振る舞いに違和感を感じ、後遺症の可能性を指摘してくれたのです。

当時 彼女が勤めていた病院で脳のMRIを撮り直してもらいました。
前頭葉が萎縮していることが見て取れました。

それから、彼女の勧めにより、堺市の高次脳機能外来で検査を受け、グレーゾーンの高次脳機能障害の判定を受けました。
ADHD傾向については、おそらく生まれつき幾らか在ったものの、それほど大したことはなかった。
それが交通事故の脳損傷によって結果的に顕在化したと思われる、とのことでした。

そこから、障害を持つ僕と人生を歩んでいくことを決意してくれた さとみんの医学的知識・ノウハウ、そして献身的なサポートによって、リハビリの日々が始まりました。
(リハビリ自体は、再婚した今も常に意識しながら生活しています。)

僕の障害の内容はまた改めて具体的に書きますが、ざっくりと以下の通りです。

〇注意障害
〇エピソード及び短期記憶障害
〇遂行機能障害
〇理解力(会話がスムーズにできない。)
〇多弁(一方的にまくし立ててしゃべる。)
〇方向感覚
〇手足、手先など身体の動き
〇高圧的人格への変容(完全回復済み)
〇多動性
〇衝動性(とっさの行動が行き当たりばったり)

そこからリハビリが効果を出し、グッと回復して、今の僕があるわけです。
今、心から幸せな生活をしていると胸を張って言えます。
お互いや周囲の人と協力して、やりたくないことはしない、やりたいことをやる、ゆったり、リラックス…☆
そんな生活を手に入れました。

僕のセミナー/カウンセリングの使命のひとつは、
さとみんが僕に身をもって教えてくれたリハビリ手法やメンタルの構え方を、
僕のプレゼンスキルでわかりやすく、
腑に落ちるように、
ご本人が取り組みやすい手法にアレンジして、
ひとりでも多くの人には伝えることが有ると思っています。

そして、家族の理解が必要であることを伝えたいと思います。
当事者が家族の理解を得る方法、家族が障害を理解するやり方などです。

そして、サポート疲れ・介護疲れを自分ケアする方法も。
今回のニュース、小室さんが看護師さんに甘えてしまったことは、人として当たり前のことだと思います。
もし不倫関係にあったとしても、そもそも婚姻は民法の話であり、不倫に対して第三者のマスコミや世論等があれこれジャッジするのは、民主主義の法治国家である日本では許されないことです。

思春期に小室さんの音楽にメンタルを支えられた僕としては、今回のような引退の形はとても残念です。
看護師さんに甘えたことが非難されるなら、誰も小室さんの心身を支えられなかったこと、そういった苦境に彼が置かれていたことこそ、もっと取り上げられるべきです。
小室さんに自分ケアの手法を教えてあげたり、一流のメンタルコーチを紹介してあげる人がいなかったことこそ、悔やまれるべきです。
高次脳機能障害者の介護をしていることを明確に知っていながら掲載に走った週刊文春に至っては、明確な非人道行為と考えます。
(そもそも、人の恋愛や不倫を追いかけまわすビジネス自体が下衆であると考えますが。)

さとみんが僕と暮らすうえで時に感じるシンドさを、ブログに書いてくれています。
とても貴重な内容なので、ぜひご一読ください。

リハビリによって劇的に回復しました。
でも、やはり不具合はあります。
見た目が普通に見えるための独特の問題もあります。
また、オンタイムでは気を張っているから大丈夫でも、オフタイムになるとどうしても幾らか気が緩んで症状が出てしまう部分があります。

さとみんに今、現在苦労をかけているのは、以下のことです。

〇会話がスムーズに繋がらない。
〇ちょっとしたことや、打ち合わせたことを忘れる。(メモをついつい怠る。メモが追いつかない場合に不具合が起こる。)
〇家事や所作が遅く、ちょっとした優先順位がおかしい。

これらのことを改善するために、リハビリや恐怖麻痺反射・原始反射の統合ワークをもっとしっかりやっていこうと思った今回の小室さんニュースでした。

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成瀬 敦史(なるせ あつし)

社会不適応・うつ病・ 離婚のどん底からリラックス人生に生き直せた、ADHD・高次脳機能障害者です。
発達障害者の就労移行支援事業所スタッフ。
家族・支援者の自助会ペガサスムーンを主催。
障害の有無に関わらず、すべての人々が各々の「特性」を活かしながら、自分らしい人生を歩んでいく。そのために大切なことをお伝えしていきます。【大阪】 [詳細]